湯治

ひとり旅

岩手県の花巻に湯治へ出掛けた。湯治と言っても、怪我や病気をしているわけではないし、たったの2泊3日だ。湯治の定義には全く当てはまらなず、ただ湯治宿へ旅行に行ってきただけだけど、雰囲気を味わうことができたので良かった。

目的地の大沢温泉は、花巻から路線バスが出ている。新花巻か北上で新幹線から在来線に乗り換えなければならない。

新花巻よりまだマシな(栄えている)北上駅の周辺で何か食べようかと店を探したが、まだ年末年始だったためか、駅にある蕎麦屋しかやっていなかった。

路線バスに30分弱乗り、目的地に到着。

湯治場といえば質素にひっそりと営んでいるイメージだが、すっかり大人気の宿なためか遠くからでも判りやすい看板が設置されていた。

宿泊するのは下級向け、いや。より湯治感を味わえる湯治屋だ。

宿泊費はこんな時代でもとても安い。そのかわり、浴衣やこたつ、ストーブなどを使う場合は追加料金がかかる。最低限のメニューに、必要なものだけ追加していくスタイルだ。

ここに来る直前に、平安時代の冬のYouTube動画を見てた。庶民は火鉢すら使えず、未だ竪穴式住居に住み、毎年飢えや寒さでたくさんの人間が死んでいったそうな。それに比べて現代は住居も衣服も食料も、何て恵まれているんだ。

そういう気分だったので暖房器具はこたつだけにした。

一般的な湯治は食材を持ち込んで自炊するイメージだけど、ここは食堂が大抵やっているので、うまい飯と酒がなんの準備もなく3食楽しめてしまう。金さえ続けば極楽だ。

こういうところにずっと居たら、病気療養どころかどんどんダメ人間になっていきそうだ。もうなってるか。

食って飲んで寝る。その合間に温泉。健康な人間が来るところでは無いのか。

夜中、温泉に入ってもしばらくするとまた身体が冷えてしまう。部屋の気密性が低すぎて外が寒くなるとダイレクトに室温も下がる。

寒すぎてしょうがないので、半身だけコタツに入りながら寝ることにした。新潟のリゾマンでこの手法を取っていたが、下半身だけ入るよりも幾分バランスがいい。

平安時代じゃなくて良かったと幸せを噛みしめながら眠りについた。

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